【書評】HTML5クックブック

HTML5クックブック を読みましたので、書評を書きます。

良本である

クックブックと聞くと、なんとなくではあるが、実践本という印象を受ける。本書もそのような印象を持つが、読んでいくと、HTML5をおさらいしたい場合に非常に良い本であると気づく。 そのためHTML5を触ったことがない人には、別の書籍をお勧めする。本書は一度でもHTML5を触ったことのある人向けのように感じる

article要素やheader要素などセクショニング・コンテンツの新要素でのマークアップ方法ももちろん、マルチメディア(video要素やaudio要素)、 フォーム要素の記述が他の書籍ではないくらい参考になる。またアクセシビリティの項目もある。代替テキストの基本的なことからARIAについても書かれているので、アクセシビリティの勉強にもなる。

先ほども述べたが、HTML5で現状やっかいなもののひとつが、動画であると思うが、ブラウザに実装されているフォーマットがバラバラなところでもあるが、 動画におけるクロスブラザ対応方法、動画の変換ツールのURL一覧が載っているのが非常に良い。

もちろんマークアップだけでなくHTML5 APIことも書いてあるので、幅広く技術知識がつく。

アクセシビリティの章がある

HTML5はアクセシビリティのことを考えられた仕様であるが、アクセシビリティはWebの心臓部であると当たり前のことであるが、当たり前のことを書いてあることが この本の良い点のひとつである。ぜひ7章を読まれたし。

しかし、

アシスティブテクノロジーがHTML5の要素を認識しやすくなるよう、ARIAの「ランドマーク」を追加する。

と、書かれているのだが、そもそもARIAというのは、HTML5の要素を認識しやすくなるようにするための仕様ではない、というツッコミをいれたくなるところもあるが、 それでもARIAのサンプルコードがあるので、ARIAの学習にもなる。

また下記は本書からの引用であるが、ぜひ頭にいれておきたい

Webは基本的に、ユーザーのハードウェア、ソフトウェア、言語、文化、場所、身体能力、または知能に関係なく、すべてのユーザーが利用できることを前提に設計される。この目標を達成すれば、聴力、運動能力、視力、認知能力に違いがあっても、人々がWebを利用しやくなる。

未来を提示すつつもフォールバックを提示

冒頭でも述べたが、HTML5をおさらいしたい場合に非常に良い本です。 また、HTML5は実装が不十分なのはご存知のとおりで、書籍でもある程度将来的な実装方法を示すことがそれなりに多い。 本書もブラウザに十分に実装されていないことも書かれているが、フォールバックの方法が書かれている。つまり、現状のブラウザに向けた実装方法が書かれており、 HTML5における『今使う、今使いたい』という情報がほしい制作者にとって非常に助かることと有用なことが書かれているのが、この本がそれなりに実践的な本であることの証明である。(まークックブックと名乗るだけ当然といえば当然だが)